10年前



姫奈が6歳で、俺が8歳の時



これは俺と姫奈が出会った時の話ーーー







「怜夜怜夜!聞いてよ!」




あの日はちょうど、学校に着いて教室に入ってすぐの事だった。





真白が慌てて俺の所へ来た。




「どうしたんだよ真白」





「俺に妹が居たんだ!」





「はっ?」





真白…頭大丈夫か?




妹が出来た、ならわかるけど、居た、は無いだろう。




「だから居たんだって!昨日知ったんだ!」





「いや、ちょっと待て。落ち着け?真白。昨日何があったんだ?」





「昨日ーーーー」




キーンコーンカーンコーン




話そうと思ったその時、ちょうどチャイムが鳴った。





真白は俺の一つ下の学年。




自分の教室に帰らなくてはならない。





「昼休みまた来るから!」





「あぁ。」





ダッシュで帰って行った真白。