1時間後、北谷のホテルに着く。

海斗くんは軽々と荷物を持って、ホテルのロビーまで運んでくれた。

「海。ついでに部屋まで運んでよ」

綾子さんが言うと、

「それはボーイの仕事だろ?
それに他人に、あいさつするのは疲れる」

と海斗くん。

「お姉様の仕事仲間よ?」

「だからだろ?綾姉の仕事の失敗談を聞いてもな」

「…それは困るわ」