『お母さん……?』


フラりと私と蒼月から離れるお母さんに
少し違和感を覚える。


「ち、近付くな!
少しでも近付くとコイツを殺す!!」


天空の首にナイフを当てるヤクザは
近付かないように要求する。


カツン、カツン…


それでもお母さんは足を進める。


「朱音!まさかお前ッ!!」


皆が慌て始めた。


何をそんなに慌ててるの…?


「殺すなッ!!!」


「朱羽ちゃん!蒼月ちゃん!朱音を掴んでぇ!!」


『「え……?」』


殺すな?掴んで?


「天空、目を閉じてなさい。
直ぐに終わらせるから。」


私達が慌ててる間に
お母さんはヤクザへ突進して行った。