「そんな二人が初めて
出会ったのが邦ヶ丘高校だった。

朱音は途中から転入して、
事情があって男装していた。」


『だ、男装!?』


「名前は『蒼翔』って名乗ってたねぇ〜。」


「初対面の俺らは女って気付かなかったよな!」


「類だけ分かっていましたがね。
確か、胸が当たったんでしたよね?」


「類が朱音に過去を話して、
類を抱き締めたんだったな。そん時だろ。」


お母さん、ドジっ子……。


「俺は復讐をする為だけに
生きる朱音を変えたかった。

そこで変えたのがここにいる四人と類だ。」


「初めは虫けらの様な扱いでしたがね…。」


「でも、追っ掛け回したよねぇ〜(笑)
「関わるな」って言われたのに!」


「懐かしいな。」


昔を懐かしむ人達。

でも、私と蒼月は信じられない。

私が知るお母さんと、
この人達が知るお母さんが別人だから。