それからの春休みは、幼なじみに会わないように引きこもる生活を送った。


そしてようやく迎えた、新学期。


周りには知らない人がたくさんいるけれど、持ち前の明るさでなんとか溶け込んでいこう。



あたしはそう決めて新たなる高校に入った。


「2年2組…12番…」


一度だけ編入テストを受けに来て、それからあらかたの説明を受けて覚えた記憶。


それを活かして教室に行くと、見事に廊下にある掲示板で生徒が群がっているのが見えた。


それから自分のクラスを確認し、教室にはいろうとするまさにこの瞬間に…。



「お!小夜じゃん!

へー。同じ高校なんだ。


だったら一言声掛けてくれたらよかったのに」