第2章初恋は君でした。《視点ベル》



初めまして、私はベル。


都市で酒場の店主をしているの。


酒場には私の他に女性の店員が二人働いていて、名前はビビとナナ。


そしてその二人は今、よくこの酒場に出入りするガーディアンの問題児君と
“ある勝負”の真っ最中だ。



「“カメラ”!」


「ら…ら………“ラクダ”!」


「はーいビビちゃん、それさっきも言った」



ビビはそれを聞いて「また負けちゃったぁ〜!」と、テーブルに突っ伏した。


勝ち誇った笑みを浮かべているのは、先ほど言った、ガーディアンの問題児のレオ。


ワインレッドの髪の毛に、ダークレッドの瞳をした青年だ。


彼は一般的に言う“イケメン”というやつで、とても女性に人気がある。


確かに、顔も整ってるし、女好きな性格を除けばファンが多いのも頷ける。

都市でもトップクラスの魔法の腕の持ち主だし。


だから、都市の女の子たちは彼を見かけただけで、きゃーきゃー騒いでいる。



……まぁ、私はあんまりそういうことに疎いからわからないんだけど。