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「…と、言う事で決まりな!それぞれしっかり練習して、当日頑張ってくれよ。」


頬杖をついてぼーんやり聞いていた私は、担任のそんな声が耳に入ってきて咄嗟に黒板を見た。


佐々木……佐々木……

あった、

げっ、バスケ!
あ!でも菜穂も一緒だ。よかったぁ。


ふと視線を感じて斜め前を向けば菜穂が口パクで”バーカ”とあきれ顔。


きっと菜穂がぼけ〜っとしていた私の代わりに自分と同じバスケに名前を入れてくれたのだと悟った。