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「お願い!お願いお願い!」


「いや、でも…私苦手なんだよね。」


「大丈夫!本当に優ちゃんは居てくれるだけでいいから!ね!」



クラスメートの美香ちゃんが目の前で両手を合わせてこれでもかってくらい目をつぶっている。


「…じゃ、じゃあ菜穂も一緒なら…。」


「本当?全然いいよ!女の子は多い方がちょうどいいし!」



何をお願いされているかと言うと、合コンへの参加。


1年の時にも1度だけノリで参加したことがあったけど、2度と参加したくないと思うほど苦手なものだった。


「それじゃ、菜穂ちゃんにも優ちゃんから伝えておいてちょうだいね!」


「あ、うん。分かった。」



しかし、あまりに必死に頼まれて断り切れなかった私はこうして、菜穂を巻き込んだと言うわけだ。