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季節は移り変わり、気付けばもう文化祭シーズンがやって来た。


スポーツ大会から早2週間が経つというのに、私と松風くんのぎこちない関係は相変わらず。


…と、言うよりも私が一方的に避けてるだけなんだけれど。


「優〜!ちょっとこっち手伝って〜!」


みんながそれぞれの役割を果たそうと一生懸命 文化祭準備に勤しむ中、私はまたしてもボーッとしていたらしい。


「あーい。」

菜穂の声に我に返った私は空返事をして、再びボーッと窓の外に視線を向けた。


……あ、松風くん。
と、1年生らしき女の子。


ま〜た告白か。


あのスポーツ大会の後、松風くんの人気が急上昇したのは言うまでもない。先輩後輩問わず大人気。

もう、私の恋は終わったも同然だ。

…あ、振られた時点で終わってた。