今日はいよいよ家庭教師が来る日だった。
初日の印象は最悪。

五十嵐にはああ言われたけど
やっぱり軽々しい男になんて勉強を教えて
もらいたくない。


丁度今日は母親居ないしバックレるつもり。






インターホンが鳴った。
でも俺は黙って布団の中に潜ってうとうとしていた。


インターホンが鳴る。鳴る。鳴る。


ピンポーンぴんぽーんピンポーン……



うっるせぇぇぇええ…
流石に10回ほど押しても出なかったら
帰るだろうと思っていた俺は甘かったか…。

布団にくるまり、インターホンが聴こえないようにした。



やっとインターホンが鳴りやんだ。
…………もう、行ったか?

ていうか何でインターホンが俺の部屋の中まで聴こえんだよ…
無駄な機能を恨む俺。









あーあ。母親にバレたときの言い訳でも考えとくか。


安堵のため息をついたとき……


ガチャ。



俺の部屋のドアが開いた。