それから数日がたったある日。



「今日、日直一緒だね!先生が資料取りに行けだって!いこー、結城くん」



廊下を歩いてる結城くんのもとへ、陸上部顔負けの速さで走る。



まぁ、結城くんが日直だと知って、一緒だった子にこっそり変わってもらったんだけどね!



「大丈夫、1人で」



「だめだよ。だめって言われても行くもん」



それじゃ、変わってもらった意味が無い。



スタスタと歩く結城くんを、ふくれっ面しながら追いかける。



「…………」



表情は見えないけど、多分困ってるんだろうなってことは伝わってくる。



まぁ、そんなの気にしないんだけども!



それにしても、やっぱり隣に並ぶと背が高い。


私がチビだって言うのもあるかもしれないけど…。



なぜか伸びないこの短い脚。



結城くんと並ぶと余計に目立つ。



このコノ!と言わんばかりに歩きながら脚をポコポコ叩いていると……



「………着いたよ」と立ち止まった結城くん。



え、もうですか?


どうせならもう少し妄想させてくださいよ。



脚のことしか考えてなかった……



一歩間違えれば、変態発言になりかねないことを考えながら資料室の鍵を開ける。