「大丈夫ですかね?あの子」


翌朝、沖田はいつものように笑顔を向け土方に言った。


朝餉は基本幹部隊士、平隊士で分けられており今は少女に見張りをつけていないため必然的に昨日あの場にいた全員がその沖田の言葉を耳にした。


だが内心沖田が笑えない状況なのは、全員がよくわかっていた。


きっと他にもそんな者がいるのだろう。


「大丈夫だろ……」


「一昨日捕らえた時から何も食べてませんよ?」


「それにあの蔵掃除してないし、かなり埃(ほこり)とかさ…」


「その上何かしら物が置いてあるので、命を絶とうとしている可能性も否めません」


沖田に加勢したのは藤堂、斎藤とやはりあの場にいた二人だった。


藤堂は控えめに言ったものの、心配しているのがわかりやすいように食べている手を止めている。