「碧ラッキーだな。」




芽依たちが部屋に行ってから啓介が突然言った。





「よかったじゃん。


今まで目を合わすことすら出来なかったのにいきなり一緒にすんで普通に話して。



秋月男嫌いなのに碧とは普通だし。


奇跡かよ。」




「まぁ、な。


でも脈なしすぎて悲しい。



全く意識されてない。」




「お前な、秋月は話すことすらしないんだぞ?



普通に話してるだけ喜べよ。



男は碧だけなんだから好きになるかもじゃん。



家も学校も一緒で。


自信もてよ。」



「そういやさ、昨日二人で出掛けたんだ。


雑貨屋で男物の時計買ってて俺すげー落ち込んだんだけど、それ俺へのプレゼントでさー



まじで泣きそうだったわ。」



「はは、きも。」



「うるせーよ。」



「お前も人気な子を好きになったな。


すげーモテるじゃん。」



「ほんとだよ。


でもとりあえず男俺しか話さないみたいだし。」




「俺にも普通に話すよ、秋月。」



「はぁ?またお前かよ。」



「まぁ紗希の彼氏として、だけどな。」



「お前は俺が好きなの知ってて今まで芽依の飯食ってたのか。」



「用意してくれるからな。」



「もう来んなよ。」



「それは無理だろな。


紗希がつれてくるし。」



俺らがそんな話をしてたら芽依たちが降りてきた。