ケータイ小説 野いちご

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きみへの想いを、エールにのせて

第1章
チョコチップクッキーの約束


中学時代は、結城君の泳ぐ姿に感動してから、彼が出る試合はできる限り見にいった。

二年生の時は、一年に一度行われる全国中学校水泳競技大会、通称"全中"の決勝まで残った。そして、その決勝戦。

会場が遠く行くことができなかった私は、テレビで放送されると知り、その時間にテレビの前で正座していた。


ギリギリ決勝に残った結城君がスタート台に立つと、私まで緊張で鼓動が速まってしまう。


「頑張れ。頑張れ!」


テレビに向かって声を張り上げたところで、結城君に届くわけがないことくらいわかっていたけど、出さずにはいられない。


「結城君!」


100メートルバタフライは、1分もかからず終わってしまう。
その1分に全力を注ぐ姿が、心を捉えて離さない。


水泳がこんなに熱いスポーツだったなんて知らなかった。

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