-Side TOSHI-
「トーシくん」
「久しぶりだね、美帆ちゃん」
地元の駅の改札。
その風景とは馴染みのない美帆ちゃんが立っていた。
「急にどうしたの?」
「こんなところで立ち話もなんだからさ、場所変えようよ!」
美帆ちゃんはそう言って駅前にあるファミレスへと突き進んでいく。
今日はユウと先輩の1ヶ月記念日。
正直、落ち着かない。
そんなところへ昨日の夜突然、美帆ちゃんから連絡が来て会うことになった。
美帆ちゃんと会うのはたぶん、まだ3回目くらい。
しかも2人で会うなんて初めてだ。
なぜか少し、緊張する。