次の日。



いつも通り教室に入ると



「陽菜~おはよ……って、ひどい顔!!どうしたの!?!!」



勢いよく抱きついてきた佳子ちゃんが、あたしの顔を見るなりギョッとした顔を見せた。




それもそう。



今のあたしの顔は人には見せられないほどひどい顔をしていた。



真っ赤な目に、腫れぼったくなった瞼。


肌はガサガサで、目の下にはクマが出来ていた。



朝、鏡を見たとき、自分自身でもビックリしちゃって、お母さんからは「休んだら?」とまで言われてしまったぐらいだ。





苦笑いを浮かべながら、力なく「おはよう」と返す。



だけど、それを遮るかのような勢いで、



「どうしたの!? 顔色悪いし…なんかげっそりしてない……!?」



心配そうに顔を覗き込まれた。





虚ろな目でそれを見つめ返す。




あは……佳子ちゃんってば、大袈裟だなあ。


大丈夫なのに。



あたしは「ちょっと…ね」と、無理矢理頬を引っ張って笑って見せた。