翌日、あたしは紙袋を用意した。


実はあたしの部屋には、カジ君から借りっぱなしのものが色々あったんだ。

ホラー映画のDVDでしょ……。

ミステリー小説……。

それから、心霊写真ばかりを集めた雑誌。


全部返さなきゃ……。


もう、サークルは辞めよう。

そう思ったんだ。


もともと苦手だったのに、カジ君に近づきたいためだけに入ったサークル。

そんなよこしまな考えを抱いているあたしが、あそこにいる理由はもうなくなってしまった。

きっとこれ以上あたしがいたら、カジ君だって困るだろう。


カジ君に借りたもの、ひとつひとつ、手にとっては袋にしまった。

どんな小さなものにも思い出がある。


この雑誌見ながら二人で盛り上がったなぁ……とか、カジ君、この怪奇現象を必死で、あばこうとしてたよね……なんて。