ケータイ小説 野いちご

好きっぽい★

容疑者その④:お兄さん

カジ君の隣の部屋……つまりは、例の“開かずの間”。

なんとなくだけど……お兄さんは今日もこの部屋にいるんじゃないかな。


そんな気がして、あたし達は部屋の前に立っている。


――トントン

って、襖を軽くノックしてみる。


「あの~……開けてもいいですか?」


中に人がいるかどうかもわからないけど、とりあえず襖越しに声をかけてみる。


やっぱ誰もいないか。

そう思って諦めようとしたその時、襖がゆっくりと開けられた。



「き……」


きゃああああって、昨日と同じく叫びそうになって、慌てて自分の口を塞いだ。


だって、お兄さん、またロウソク1本の灯りに照らされていたんだもん。

なんでこの人、電気つけないの?



そう思って不思議そうな目で見つめていると、お兄さんは無言でチョイチョイとあたし達を手招きした。



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