「なに……俺とやりたかったの?」

「はぁ?」

またもや勝手に心を読んだモンティーがニヤリ笑い暴走する。

立ち上がり細身のパンツに左手の親指を掛けて擦り下げながら私に迫ってくるからは心臓が尋常じゃない速さで“ドクドクドク“鼓動を刻んでいるがこれは決してときめいているからではない。

どちらかと言えば危険な状況に対する警告音だ。

私を壁際に追い詰め獲物をいたぶるのを楽しむようにゆっくりと迫ってくるモンティーは狩りをする猫そのもので怖くて思わず顔を背けた。

「ハハッ……期待に応えられなくて悪いな、でもそれおまえのせいだから……」

緊迫した状況から一転……後ろへ数歩退きその場にストンと胡坐をかいて座り込む。

笑っていた筈のモンティーが思いきり不機嫌になっているのは何故?

「あー。8ヶ月前に何があったか思い出せ……」

8ヶ月前と言えばまだモンティーも今の半分位の体重でまだ仔猫って感じで可愛かったなぁーと思い返しながらスマホを操作して当時の写真を探す。

「まだ小っちゃくて可愛いね?」

「あー。『可愛いね』じゃねーだろ」

同意を求めたのに不機嫌MAXのモンティーに怯んで笑顔が固まる。