「ひっさびさに体動かしたなー!」



気持ちのいい汗を流せた様子の凌空の顔はイキイキしていた。


反対に。

キメキメだった髪型は、残念なほどに崩れてる。


盛っていた部分はぺしゃんこで、せっかくのアシメは見る影もない。



「なんだよそれ、向こうで真面目に野球やってたとは思えない発言だな」


「向こうは日本の野球とちげーんだよ」


「何が違うんだよ。向こうの方が本場だろ」


「あ、そっか」



急に真面目顔になった凌空が面白くて、あたしは笑った。