「連絡先教えてください!」





私のその声は思っていたよりも大きかったみたいで、通学路を歩いているみんなの視線を集めてしまった。


恥ずかしくなって手で口を抑える。





「…声でかいんだけど」



面倒臭そうに私を睨むのは、朝比奈先輩。



「ごめんなさい…」


「教えない」


「えぇっ」





そのまま早足で(足が長いだけで、彼は普通に歩いているだけなのかもしれないけど)、私を置いていく朝比奈先輩。





「何でですかっ!?」




小走りで追いかけて、やっと隣に並ぶ。

何でこんなに足の長さが違うんだろう。
同じ人間なのに。




「お前と連絡とるとかだるそう」



「うっ…」





それはものすごく正論で、何も言えない。