はあー、情けない。
昨夜の同期会で、桜井ふゆみが隣に座ってからの俺は……なすすべがなかった。
やってやろうじゃないか、なんて息巻いていたのだが、いざ桜井ふゆみが隣に来たら、彼女はそれこそ"取りつく島もない"感じで、俺は会話もろくに出来ず、仕方なく料理をひたすら食い、赤ワインをがぶ飲みした。
そして、酔っ払ったら気が大きくなり、その勢いで彼女を二次会に誘おうと思ったのだが、もたもたと会計している間に、桜井ふゆみは帰ってしまった。
その翌日。
ふと時計を見ると、昼になっていた。俺はおもむろに立ち上がると、営業職場へと向かって行った。
ちなみに、俺の職場はシステムだ。出版部門のシステムを担当している。
すぐに上原が俺に気づき、ニコッと笑ったのだが、彼女に会いに来たのではない。目指す男は……ああ、いたいた。
同じく同期の田所俊也が、パソコンに向かって何やら打ち込んでいるところだった。
「よお」と言って田所の肩に手を乗せると、田所はくるっと俺を振り向いた。人懐っこい顔で。
「おお、三浦か。飯に行くか?」
「お、おお。行こう」
こっちが言おうとした言葉を田所から先に言われ、俺は少しばかり面食らってしまった。
昨夜は取引先の飲み会とかで欠席だった田所に、例のゲームの事を説明し、出来れば相談に乗ってもらいたいと思ったのだ。桜井ふゆみの、攻略についてのあれやこれやを……
昨夜の同期会で、桜井ふゆみが隣に座ってからの俺は……なすすべがなかった。
やってやろうじゃないか、なんて息巻いていたのだが、いざ桜井ふゆみが隣に来たら、彼女はそれこそ"取りつく島もない"感じで、俺は会話もろくに出来ず、仕方なく料理をひたすら食い、赤ワインをがぶ飲みした。
そして、酔っ払ったら気が大きくなり、その勢いで彼女を二次会に誘おうと思ったのだが、もたもたと会計している間に、桜井ふゆみは帰ってしまった。
その翌日。
ふと時計を見ると、昼になっていた。俺はおもむろに立ち上がると、営業職場へと向かって行った。
ちなみに、俺の職場はシステムだ。出版部門のシステムを担当している。
すぐに上原が俺に気づき、ニコッと笑ったのだが、彼女に会いに来たのではない。目指す男は……ああ、いたいた。
同じく同期の田所俊也が、パソコンに向かって何やら打ち込んでいるところだった。
「よお」と言って田所の肩に手を乗せると、田所はくるっと俺を振り向いた。人懐っこい顔で。
「おお、三浦か。飯に行くか?」
「お、おお。行こう」
こっちが言おうとした言葉を田所から先に言われ、俺は少しばかり面食らってしまった。
昨夜は取引先の飲み会とかで欠席だった田所に、例のゲームの事を説明し、出来れば相談に乗ってもらいたいと思ったのだ。桜井ふゆみの、攻略についてのあれやこれやを……