ケータイ小説 野いちご

ラブゲーム

ゲームの真相

 う、寒……

「ふゆみ。温めてくれ」

 寒さで目が覚めた俺は、隣にいるはずのふゆみの温もりに触れるべく、目を閉じたまま手を伸ばしたのだが、その手は虚しく空を切ってしまった。

 目を開けたが、そこにふゆみの姿は無かった。トイレだろうか。

 俺ももよおしたのでベッドを出て、震えながら速攻で服を着た。素っ裸で寝てたのだから、寒いのは当然だろう。

 トイレのドアを軽くノックしたが、何の反応もない。念のためもう一度したが同じ。ノブを回してそっとドアを開いたが、そこにもふゆみはいなかった。

 風呂場にも、居間にもふゆみはいない。ふと壁のある所を見たら、ハンガーだけがぶら下がっていた。つまり、そこに掛けていたはずの、ふゆみの白いコートが消えている。

 玄関に行ってみれば、やはりふゆみの黒いヒールは無かった。

 まさか、帰っちゃったのか?

 いやいや、そんなわけないだろう。とすると……買い物か?

 うん、それだな。ふゆみは、コンビニへ買い物に行ったに違いない。

 まだ陽は昇り切っていないらしく、部屋が薄暗いので明かりを点けた。すると、ローテーブルの上に、白い紙が置いてあるのが目に止まった。

 近づいてその紙を上から見たら、それはふゆみが俺に宛てた、書き置きだった。

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