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「ごめんね、いつも断ってばかりだと今後の職場の付き合いにヒビがはいっても嫌だから…

1回くらい、顔をだしてくる。」


「母親のくせに職場の付き合いでお酒を飲みに行くなんて…」

「今までずっと断ってたんだけどさ…そろそろ嫌な顔をされちゃって」

「本当に…会社の人にも家庭の事情ちゃんとはなしてるんでしょうね?」


「話してるよ。迷惑かけちゃってごめんね」


「別に私は颯太の婆ちゃんだから迷惑なんて事はないけれど…」


「じゃあお母さんお願いします」




私のお母さんは、結婚してから一度も働いた事のない専業主婦だから…


母親で女である私の仕事をあまり理解はできないみたいで…


離婚も、猛反対だった。


第一に子供の事を思えば離婚するなと言われた。

第二に結婚は忍耐力の勝負だということを強く言った。


第三に…

食べさせて貰ってるんだからと言う事を言った…。



お母さんの結婚生活はきっとそうだったんだろう…。



でもそんな結婚生活に

主婦である女の幸せはないように思えた。


結婚した途端に女は人形にでもなれと言うのだろうか…


昔からあまりお母さんとは折り合えない。


でも今は少しだけ…


お母さんの言いたい事も分かる気がする。