その日の放課後。


純怜がいなくなったと連絡を受けた俺は純怜の家へと急ぐ。


純怜の過去が知りたい。


そう思った。


何かしてやれるのは、もうそこしかない。


今の純怜を支配しているその過去の記憶を良いものへと変えてやる事が出来たら…。


そう思いながら、純怜の家へ行くと、リビングに通された。


純怜のおじいさん、おばあさんとテーブルに向かい合う様に座る。


「来て早々ではありますが、純怜の幼い頃を出来るだけ教えてください。
何とかしてやりたいんです。」


必死にお願いすると、純怜のおばあさんが口を開いてくれた。