ケータイ小説 野いちご

君色のソナチネ

第1楽章
placido -平和な 落ち着いた-




ーShe sideー


ー-ー
チュンチュンッ




玄関を出て、耳に響いてくる鳥のさえずり。




私の家から学校までは30分くらい。
その距離を歩いて通ってるんだ。




30分もかかるなら自転車で通学すればいいのに、なんて思う人が多いかもしれない。




でも、鳥のさえずりや、朝の澄んだ空気が大好きな私は自転車通学をしていないの。




「 純怜、おっはよ〜‼︎ 」




私のリラックス時間の1つである朝の登校。
そんな癒しの時間をいつものごとく元気にさらっていく我が友。




「 純怜〜‼︎
おはようって言ってるでしょ〜‼︎ 」




二回言われなくても分かってるんだけどな。
そう思いながらも返事をしておく。




「おはよう、華菜。」


「もう、なんでいつもそんなに冷たいかなぁ。」



仲のいい友達には態度も言葉もそっけなくなっちゃうから仕方がないじゃん。




「 そんな風にしてたら
いつまでたっても彼氏できないよ〜‼︎ 」


「 いつも言ってるけど、
私の彼氏はピアノなの。」




軽く受け流せばいいのに、それが出来ないんだよな〜。
負けず嫌いは音楽の世界だけにしておきたいのに…。




「 純怜、イタい。」


笑いながらさらりと毒を吐いてくる。




「 分かってるし。」


毎回言われてるんだから。


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