「姫様、お菓子の時間です。」




ここはヨーロッパにある、とある宮殿。




「今日は何?ゼリーが食べたいなぁ。」




そしてその宮殿の王の娘の私。



つまり私、ラディーは姫なのだ。




「すみませんが、本日はクッキーとなっております。」




そう言って私にクッキーを差し出すのは使用人のレイン。



私と歳が近く、中々のスペックだ。



容姿は完璧、気の利く男で、仕事も完璧。

若いながらして私専属の使用人なのだ。




でも、三つ欠点がある。




「えー!プリンがいい!プーリーン!」



「姫様、さきほどゼリーとおっしゃってましたよね?それにワガママはいけません。」




一つ目は融通が利かないところ!


私がプリンが良いって言ったらプリンに変えなさいよ……