「ジュンタ?」

意識が戻ると、目の前にユカがいる。

大きな目を更に大きくして俺の顔を覗き込んでいる姿に、衣服の乱れも唇に滲む血もない。

俺の腹部を飾るものも消えていた。

「聞いてる?」

「ユ、カ・・・」

頭がこの状況についていかない。

ただユカを見つめていることしか出来なかった。

「終わったのなら教授に渡しに行こうよって言ったんだけど・・・」

そう言いながら、ユカは俺の手元にあるレポートを指差している。