ケータイ小説 野いちご

ゼロの相棒

第3章都市への帰還
魔奪の魔法





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森を抜けると、そこには夜中にもかかわらず、大勢の住人が街を歩いていた。



やはり、先ほどの魔力の放出が原因だろうか?




「聞いた?ダリシーン王の息子のルーク様が行方不明になったらしいわよ。」




住人たちの話し声が聞こえてくる。





ルークが行方不明?



まさか、リベリオンの策略にはまって、
誘拐されてしまったんじゃ……。




ゼロは、無言で走り続けている。





住人たちの話を聞きつつ、間を縫って走りながら、私たちは、やっと城の近くまでやって来た。




「フィオネ、中心部に入るぞ。
俺から離れるなよ。」




ゼロが走りながら小さく私にささやいた。



私が頷くと、一気にゼロは加速する。



魔法で、私の体もいつも以上に動けるようだ。


まるで、空を走っているように足が地面についている気がしない。





すると、目の前に、ガーディアンの軍隊が現れた。






鉢合わせた!






ゼロは、地面を強く蹴って、私を連れて
空へと舞い上がる。




私たちは飛んだまま、ガーディアンの頭上をさっ、と飛び越えていく。





リベリオンの奴らを追っているみたいで、どうやら、私たちのことは気に留めてないようだ。





このままいけば、逃げ切れるかもしれない






その時だった。






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