****




次の日、窓からの日差しで目が覚めた。



鳥のさえずりも聞こえる。


やっぱり、森の中で目覚めるっていうのは、とても気持ちがいい。


ジェノバと住んでいた頃を思い出す。




私は、ふぁー、とあくびをしながら起き上がると


二階の部屋を出て、一階のリビングへと降りて行った。





そこには、グランがいて、
私を見つけると、



「おう、フィオネ。よく眠れたか?」



と、私に話しかけてきた。





「えぇ。久しぶりにゆっくり寝れたわ。
ログハウスって、いいわね。」




その言葉に、グランは満足げに
そうじゃろう?、と笑う。





私は辺りを見渡すと、いつもいるはずの少年の姿がない。


私はグランに尋ねた。




「グラン、ゼロはまだ起きてないの?」




すると、グランは朝食の準備をしながら答える。







「奴には買い出しを頼んだんじゃ。

今ごろ荷物の多さに愚痴を言っているじゃろうな。」





グランは楽しそうに笑っている。