ケータイ小説 野いちご

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晴れ空にビー玉

雨のち涙

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翌日。
なにかがおかしかった。

朝、教室に入ってしのちゃんにあいさつしたが、しのちゃんは一瞬マズそうな顔をしたあと、慌てて他の子に「トイレ行こう」と言って教室を出てった。他の子に話しかけようとすると、みんなどこかへいってしまう。

背後から、クスクスと笑う声が聞こえた。



マズい。
私は、教科書を広げ、授業の予習をするふりをしながら考えた。

どういうこと?明らかにおかしい。しのちゃんがおはようを返さない。誰も私に話しかけない。あげく笑い声。なにかがおかしい。


私が何かした?いや、昨日の様子を見る限り、それはないハズ。私はずっと人の顔色見て生きてきたから、もし昨日私が何か気に障るようなことしたら、きっとその時点で相手が怒っていることに気付いだろう。

生きていれば、どうでもいいことでも誰かに恨まれたり、嫌われたりするものだ。
私にもそんな経験があった。だけど、いつもならその微かな変化に気づけたし、こんな行動を取られる前に、バレないように動いて最悪の事態を回避することができた。
どうして。


ぞくり、と背中に寒気が走る。
いやな予感がした。
とっさに後ろを振り向くと、そこにはニコリ、という擬音がつきそうな笑顔の藤森さんがいた。


「園川さん、ちょっといい?」


イヤです。
っていったらどうするんだろう。どうせ拒否権なんてないくせに。










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