ケータイ小説 野いちご

たすけて!田中くん

冒険の書 -壱-
勇者は敵に屈伏しません



————こうして、私……喜久本凪沙が迷惑なダンジョンに強制的に連行される日々が始まったのである。


ふかふかのソファは座り心地は気に入った。出されるコーラも気に入った。


けど、苺の香りだけは胸くそ悪い。周りにはお気楽幹部どもと、強面の野郎共。居心地は最悪だ。


しかし、まあ……



「なぎちゃん〜! これ開けて〜?」

「グミの袋くらい自分であけろ……ください」

「うぅ」

「だから! すぐ泣くんじゃねぇ……です」



どうやったらこんな甘ったれた娘に育つの?

苺姫は瞳をうるうるさせながら、見つめてくる。チワワか。






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