『さようなら』







そんな声が聞こえた。







「っ、!?」




「わっ!!…びっくりさせんなよ秋奈ー…俺、心臓飛び出そうだったわー…」





…え?


ここ…私の部屋だ。



そして、布団に半身起き上がった状態でいる私。



横にはニコニコな夏樹。




…どうゆう状況よコレ。




「いや〜びっくりしたわー…

急に起き上がるんだもんな、秋奈。


大丈夫か?体、痛いところとかない?」




「う、うん…ナッシング」



「おー良かった良かった。

んじゃ、変化があったのは見た目だけだなー。似合うぜ、ソレ」




ソレ?


夏樹が指さす先…私。



いや、違う。



髪の毛……?




無駄に長い黒髪をつまんでみる…



……………!?




「な、ナニコレ!?」



「いやーおめでとうな秋奈。

晴れて術が使えるようになってー」



「じゅ、術!?

いや、それよりコレなに!?マイヘアー!?」



「オウ、オウ、イエース。

イッツユアヘアー」



…ばたん、と布団に寝転がる。いや、もう体の力が抜けて。



「おい秋奈、大丈夫かー?」



「…大丈夫じゃない」



「いや、お前頭以外は大丈夫だから安心しろよー」



…それ、ちょっと語弊があると思う。



決して夏樹は私の…頭の良さとか、馬鹿さを言ったんじゃない。多分。




「…私、まだ15歳……」



「いやー若白髪って言葉もあるし」



「ソレとコレは違うでしょ!




なんで…なんで私の髪の毛、




真っ白なの!?」