「…天界……」




意味が分からないし、理解もできない。



ただ彼は、じっと私を見据えている。



それから逃れようとしても、彼の綺麗な目から離れることができなかった。



その向こうにいるアマテラス様が、私を見てふっと笑ったのに気付いて、やっと離れることができた。





「その名の通り、天(そら)にある世界という意味です。

天上界とも言いますね」




…分かってる、そんなこと!



私が分からないのは…




「なんで私がこんな場所にいるの…?」




ココが天界だなんて、まだ信じてない。



でも、千歩譲ってそうだとしよう。



なんで私がココに?



それが第一の疑問!




「それは分かっているでしょう、秋奈。

あなたが秋の生神だから。


つまり、神というものだからです」




「神は人界にいるべきものではない。常識だ」




…信じられるわけ、ないっ!!



私が神様?



色々な人に神様だ神様だー!って言われたけど、絶対に違うから!



なぜかさっきまで抵抗感がなかったけど、やっと目が覚めた。




「それ、絶対に人違いです!

私なんかが神様ではありませんから!」




「…その根拠はなんなの?」




そう言った彼の目にとらえられたら、逃げることができない。