ケータイ小説 野いちご

カ・ン・シ・カメラ

違和感

このまま希彩ちゃんの存在を颯の中から追い出せればいい。


監視カメラを使い始めて、あたしは自分の手の中で颯を踊らせている気分になっていた。


颯の部屋での行動はあたしに筒抜けだ。


あたしからのメールを確認して、返信するまでの時間。


どんな内容なら喜んで、どんな内容なら無関心か。


そんな事も徐々に見え始めてくる。


あたしは監視カメラを確認する時間は徐々に増え始め、1時間に2、3回だったのが、今では数十分間画面にくぎ付けになっていることが多かった。


そしてこの日も、学校から帰ってすぐにカメラを起動させた。


リビングにいると声をかけられるから、最近ではずっと自室にこもっている。


少し前までお兄ちゃんの事を毛嫌いしていたのに、今では自分も似たような状況だ。


それを理解していても、やめられない。


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