家に帰って来たあたしは大きな仕事を終えた気分になって、深く息をはき出した。


でも、これで希彩ちゃんと颯は離ればなれだ。


そう思うと、大きな満足感が体を支配し、自然と笑顔がこぼれた。


希彩ちゃんがいなくなると、颯はきっとすごく落ち込んでしまうだろう。


普通に生活ができない状態になるかもしれない。


だけど大丈夫。


あたしが支えてあげるから。


颯のそばにいられるのであれば、あたしはなんだってしてあげよう。


そのくらいの気持ちは、とっくの前からできていた。


そして颯が立ち直った時、あたしたちはようやく希彩ちゃんから解放されるだろう。


あたしはそう思い、気がつけば深い眠りについていたのだった。