私立才華龍学院、光国にあり、誰もが憧れる世界屈指の魔法学校。

『これから才華龍(さいかりゅう)学院　中等部
　　の入学式を始めます。』

その学校に春が来た。

「やっぱり入学式はやだ」

学院長の話しが始まったやさき、小さな声で呟き、めんどくさそうにしている。

彼女は、　　鈴鐘　燐(すずがね　りん)

瞳は闇をも感じる紫色で真っ黒の長い髪を束ねている無表情の女の子。


校長の話し、新入生の挨拶、在校生の挨拶が終わり、

『これで、入学式を終わります。』

入学式が終わる。そして続々と保護者達が会場から出ていった。

『在校生は各教室に戻ってください。』

指示がだされぞくぞくと在校生が自分のクラスへ帰っていくのをちらっと見ると美人が多く、流石世界屈指の学校といえる。

『新入生のみなさんは、クラス表を見て自分のクラスに行ってください。』

と言われ、新入生たちは会場の出入り口に張ってあるクラス表をすかさず見に行く。

クラスは、入学試験(筆記、実技、魔力)の結果で、点数の高い順でクラスが決まる。
高い順からいって、

A　B　C　D　E　となっている。
(１クラス28人)

「混んでいるなー」

燐は椅子に座ったまま、人が減るのをまっていると、

「また、棒読みなってるよん♪」

楽しそうな声で燐のとなりに来る少女。

名は　アーミャ・ルグアス

アーミャは才華龍学院の交流校の一つ、クーイ国にある私立ローグレン魔法学院の留学生。

銀色のロングヘアーに白いはだ、いかにも外国人らしく、瞳は透き通った水色をしている。

そして、燐のたった１人の親友。

「久しぶりアーミャ。やっぱり来たんだね」

無表情のまま、アーミャをみる。

「久しぶりだねー。もちろん！大好きな燐に　　　あうためだよー」

二人の共通点は生まれはクーイ国で、グリムズという所から逃げて来た。

このことはまた、後で。