カインの熱は一向に下がらず、私は付きっきりで看病した。
お医者さんを呼んで来ようとしたのを、カインに止められて仕方なく誰にも言わず私が看病を続けていた。


カインは相変わらず荒い呼吸を繰り返し、汗の滲む額。
私は濡らしたタオルでその汗をぬぐう。




「これじゃあ、下がらないよ・・・」



せめて、薬をもらえたら。
でも、カインの状況は言えないし。


弱々しいカインの姿。
なんだか調子が狂う。




どうしたらいいんだろう・・・。



私には、カインの病気は治せない。
カインのこの病気が、なんなのかもわからないんだから。

体が熱いから、熱のようだけど・・・。
でも、これがスイが受けた傷のせいなら、治し方なんてわからない。




もしかしたら、スイが回復すれば治るのかな?
これだけ、スイの身体にも負担がかかってるってこと?




「わからないよ・・・」




不安に拳を握った。