司の喝に、すっかり酔いも覚め、私はお風呂に入って一息つく。

私がお風呂から上がると、今度は司がお風呂に入る。

その間、私はお肌のお手入れをして、髪を乾かし始める。

…だいぶ伸びた髪。すごく気に入ってるけど、手入れも大変だし、少し切ろうかな。

「…ぁ」

半分程乾いたところで、司がいつものように、ドライヤーを取り上げると、私の髪を乾かし始める。

「…ん。綺麗に乾いた」
「ありがとう…ねぇ司」

「…ん?」
「…この髪どう思う?お手入れも大変だし、切ろうと思うんだけど」

「…ダメに決まってんだろ?」
「…え?」

思いっきり否定され、驚いた私は、司の方に振り返る。

すると司は、私の髪を持ち上げ口付けた。

…前にも、こんな事があったような。

「…朱莉の髪は、俺のだから。
…好きなんだよ。朱莉の髪。こうやってずっと触っていたい。
髪くらい乾かしてやるから、絶対切るな。いいな?」