ズドンッ……

押し潰される音と地を揺する振動が体に伝わり、全身に鳥肌か立つ。

天井が落下してきて、数秒前まで自分が立っていた場所はコンクリートの壁が出来ていた。

「あ、ありがと……」

腰を抜かしている私は、背後に立つ人物を見上げる。

「君は……」

天井が落下してくる直前、扉を開けて腕を引っ張って助けてくれた人物は私達が探していた少年だった。

「赤野青羽君ね」

「何で知ってんの?」

赤野は不思議そうに眉を寄せ、首を傾げる。