翌日


「高瀬!」

「……高岡くん」

「最近、元気ねぇけど大丈夫か?」


授業中に隣の席から喋りかけてくる高岡くん。
心配してくれている事が分かる。
優しいな、でも迷惑はかけられない。


「大丈夫だよ!」


無理やり作った笑顔を彼に見せた。
でもその瞬間。


「……大丈夫じゃねぇよ!!」

「へ……?」


授業中だというのに高岡くんはバンッと机を叩いて大声を出した。
みんなが注目をする中で彼1人は冷静だった。


「高岡!うるさいぞ!!」

「……」


世界史の先生に注意されても高岡くんは謝る事はせずゆっくりと立ち上がった。


「行くぞ」

「えっ……」


何で私の手を掴んでいるのだろうか。


「高岡くん!?」


ビックリする暇もなく高岡くんは私を引っ張り教室を出て行く。