《side 心》




メガネでおさげという自分の姿を鏡越しに見て、ぷぅっと頰を膨らます。



「晴ちゃん、やっぱり眼鏡ジャマだよぉ…。外しちゃダメ?」



わたしがそう言って首を傾げれば、晴ちゃんは一言だけ。



「ダメ」



ど、どうして〜…。

どう考えても、ダサいという言葉がぴったり似合う格好。

わたしは視力も悪くないのに、眼鏡をかける必要性が全くわからない。


なのに、目の前の彼…幼なじみの晴(はる)ちゃんは、わたしに眼鏡をかけることを強制させた。