早いことで夏休みも終わり、新学期。


もうすぐ創立祭が行われる時期になった。



そんなとある日の昼休み。


あたしは美術室で、有馬くんが絵を描く様子を見ていた。



この時間は、美術部の活動はないに等しい。



だから、昼休みを活用して有馬くんは絵を描いていた。



夏休みにデートしたとき、有馬くんは、有馬くんの知らないあたしの一面を石原くんに自慢されたことが気にくわないようで……未だに根に持っている。



お互いのことを知らないからそんなことになるんだっていう結論に至って、こうやって絵を描いてる時間は、どちらかの質問タイムにというのが日課になっていた。