今日は土曜日。学校は休みの日だ。
その休みを利用して今日、菜古と湯梅に会うことになっている。
今までに由紀も由美も結愛も二人に会っているから話が止まってシーンとなることは無いだろうけど。ちょっと心配。

「早苗!はよー」「早苗ちゃんおはよぉ!」「おはよ早苗ちゃん」

三人は集まって来たようだ。
私は……1人で来たのだが。

兎に角、菜古と湯梅との待ち合わせ場所の七日町公園に行こう。

七日町公園に行く途中
秋の肌寒い風が頬を撫でたとき
「夢幻の館ってどんな感じなんだろ~」
由美はこう話を切り出した。

「その話なんだけどさ。みんな揃ってから話そうかなって!いい?由美?」

「ん!わかったぁ!由美待つね!」

由美には悪いが待ってもらうことにした。なぜかというとインターネットで調べたとき、どれも内容が異なったからだ。このことは別れて言うよりは皆に同時に話したほうが得策だと考えたからだ。

罪悪感からか秋の風がとても寒く感じた。

今日集まる七日町公園はこの地域の中では広い方の公園である。サイクリングコースや遊具や時計台など色々な設備がある。そのためか老若男女どの年代の人も訪れている。

この公園は今のお年寄りが子供の頃からあるらしい。なんとも風情を感じ……ない。
一回だけ建て替えたからか?