「どしたの? その髪……」 金髪さんの正体が絢斗ってわかった今でも、どうしても絢斗に思えないあたし。 映画館を出て入ったキレイなカフェで聞いてみた。 「ん? このために、スプレーで染めてみた。 シャンプーで落ちるやつ」 「…………」 「ま、1年前は、ほんとに金髪だったけどね」 ちょっとだけ髪をつまんで、絢斗がふわっと優しく笑う。