キュッキュッ……。


体育館にはバレーシューズや、バスケシューズの独特な音が響く。


「みゆーっ?どの先輩?」




「んーー?二人いるよ?」


あれ?さとし先輩がいない。
遅れてくるのかな?


「わかった!あの一番の人?エース?」



「あーー、そうそう!ビンゴ!


………今日、一緒に帰ろうって言われてるんだよね。」



「はぁーーー?なにそれ?ズルーーい!
あの先輩、メチャイケメンじゃん!」



「でしょ?でも、困っちゃうよね?」



「えー?なにが?」



「あの先輩、電車通生です。」



「ふーーん。


…………って、え??じゃあ、どーやって帰るの??」


「分からない」



「まぁ、いんじゃない?
いいね?モテ女。」



「そんな事ないし。ヤンキーで怖いからね。」



「まぁね、いいじゃん!結果、モテてるし?」



「まぁ、どっちでもいいや。」



「あっ!みゆう!こっち来るよ!爽やか先輩!」



ホントだ。こっちに来る。