数日後の土曜日。


今日は初めてのデートの日ということで、服は前もって買っておいたワンピースと、お姉ちゃんからはヴィトンのバッグを貸してもらった。


蒼空の隣を歩くからには、少しは頑張らないと…と思って色々準備した。


待ち合わせ時間の30分前に着いちゃったな…


これじゃ、すごい楽しみにしてるっていうのバレバレかも。


駅の周辺をウロウロしてると人とぶつかってしまった。



「すみません…」


そう言われて私も謝ろうとしたとき、相手を見て驚いた。



朱里先輩…!?



ぶつかった相手は朱里先輩だった。


先輩も目を丸くしている。



「あ、あの…朱里先輩ですよね!?」


「うん…そうだけど…」



朱里先輩とは数回しか会ったことがないし、話したこともなかったから少し気まずかった。


颯太先輩の彼女だけど…この前の冬弥さんこととか聞いたりしてるのかな…