「何で行きたくなかったのかな?何かあったのかな?」




仕事終わりの車の中で蒼に聞いても、蒼は首を傾げる。



「俺といるってずっと泣いてた。愛優が行こうって言ってもダメだった」



「…友達に何かされたのかな?」



「季蛍は心配しすぎ。まだ1年生だし…慣れてないのかも」



「…心配しなくていい所でいつも心配するのは蒼でしょ」



「大体は季蛍の為だろ」



「…そうだけど」




蒼の実家につくと、『行ってくる』と車を降りていってしまった。




愛優もそうだったっけ…?



小学生の頃を振り返っても、イマイチ思い出せない。