「伊吹 莉茉ちゃん。
俺…いつの間にか目が莉茉ちゃんを追っちゃっててさ…
俺、莉茉ちゃんのことがさ、好きなんだ。
付き合ってくれないかな?」
只今、伊吹 莉茉
学校の中庭にて、学校1モテ男と言われる安友先輩に絶賛告白され中。
莉茉はカーディガンの袖で口元を隠しながら、安友先輩を見つめ返す。
「
…ごめんなさいぃ…。
先輩のこと…そうゆー風に見たこと無かったので……
その…えっと…。
違う人を好きになってください?」
上目遣いで安友先輩に謝る。
すると、安友先輩はOKが来ると思っていたのか、急に慌て始める。
「そ、そういう風に見てくれるまで待ってるからっさ!
ダメかな?
俺、いくらでも待つよ?
ね?だからさ、ダメかな?」
「…先輩」
莉茉は、ニッコリ笑って
「莉茉ね…?
男の人大っ嫌いなの〜!
そういう風に少し顔がいいからって、女で遊ぶ安友先輩とかすっごい嫌〜!
莉茉、前も見ちゃった〜!
安友先輩がね〜、違う女の子にココでキスしてるところとか〜、抱きしめてるところとか〜、いろいろ!
公にそういうことやらないで欲しいな〜?
目に毒なんだよね。
だから、先輩ごめんね!
莉茉のことは、諦めてね!
告白してくれてありがとう〜」
顔を赤く染め肩をプルプル震わせる安友先輩を尻目に、莉茉はスキップしながら、校門に向かう。