翌日


目が赤く腫らし、少し不機嫌な沙耶とそれをなだめながら圭が莉茉の席に来る。


「おはよ!

てか、

あーぁ、こんな腫れちゃって…」


「だって…すごいガシャンとか、ボキッとか、音がすごかったから…


莉茉がやられたのかと思ったんだもん…!」


沙耶は、キッと莉茉を睨む。

その目にたじろぐ莉茉。


「う…ごめんて…。


でもほら、怪我一つも無かったんだし…!」


莉茉は、ドヤ顏で体が無事なことを見せる。


「そうやって、意地はるな、バカ」


圭が莉茉の腕をつかむ。


「っ!!」


顔を歪める莉茉。


「俺たちには、お見通しだバカ。


まだ、少し痛いんだろ?
お前も少し、体をいたわれ」


「へいへい。
分かりましたよ、沙耶お母さんと圭お父さん!」


「こらっ!莉茉!」


「わー!沙耶お母さんが怒ったー!
かわいいお顔が台無しだよー!

ほら、圭お父さん、助けて〜!」


「シカト」


「出ました!ツンデレ!」


「は?」


「おっと、ほらほらHR始まるぞ?」


「逃げたな…お前!」


「逃げたな…莉茉!でしょう!

はーい、自分の教室へお帰り〜!」


「…腹立つ」


「へへん!ドヤァ!」